テント・タープを選ぶときに、その生地が丈夫かどうか気になりますよね。
ポリエステルやコットン、ポリコットンなど様々な種類があります。
しかし、テント・タープの生地の丈夫さは素材の種類だけで判断する事はできません。
でも難しく考える事はありません。
『素材+織り方+加工=生地の丈夫さ』
これさえ押さえればOKです!
それではさっそテントタープ素材・織り方・加工の用語を確認してみましょう!
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テント・タープ生地の種類はどんなものがおすすめ?
それでは早速テント・タープ生地の種類からご説明します。
ポリエステル
最もよく使われている素材で、キャンプ初心者でも扱いやすい素材です。
ただ少し通気性が悪いので、雨の日などは蒸れやすいのでうまく換気していきましょう。
雨に濡れた後は比較的早く乾くので、しっかり天日干しで乾かしてあげると長持ちします。
コットン
いわゆる綿素材。生地が厚く、寒い日でもテント内の熱を逃さず温かく過ごすことができます。
焚き火の火の粉がついても燃え広がりにくい難燃性です。
焚き火を楽しみたい方に人気ですが、水にぬれると非常に重くなりカビやすいというデメリットがあります。
ポリコットン(TC素材)
ポリコットンはポリエステルとコットンの混合素材です。
ポリエステルが65%とコットンが35%のものが主流。
燃え広がりにくく、コットンより水に強い。
2つの生地の特徴をいいとこどりできるので、近年人気が急上昇しています。
多くのテントメーカーがTC素材モデルを発売しています。
テックスファイバー
コットンのようなナチュラルで風合いも肌触りも良い生地。速乾性で耐水圧は1,500mmと一般的なポリエステルと同レベル。コールマンが2021年のテントに採用しました。
Tradcanvas
LOGOSから2021年に発売されたコットン風のポリエステルシリーズ。難燃性バルキーポリタフタ。
ナイロン
ナイロンはポリエステルよりさらに軽いため、登山用テントによく用いられます。
価格帯はポリエステルより高めです。
シルナイロン
シルナイロンはナイロンにシリコンを染み込ませた素材です。
シリコンがナイロンの繊維内部にまで染み込んでいるため防水性が高い代わりに通気性はほとんどありません。
引火しやすい素材なので、近くでBBQや焚き火をしたい方は避けましょう。
シルナイロンは高価なので、一般的なテントにはほとんど使われていません。
テントの機能・用語を知りたい方はこちらの記事をご覧ください。
代用品で済ませられるものも紹介しています。
テント・タープ生地の織り方にも種類がある
テントの・タープ生地の種類に色々ある事がお分かりいただけたかと思いますが、実はその生地の織り方にも様々な種類があります。
織り方によって機能や強度が変わってくる事もあるので、参考にしてみてくださいね。
リップストップ
リップストップは『裂け目(Rip)を止める(Stop)』という意味。
読んで字のごとく生地に小さな裂け目ができても、裂け目が広がりにくくする加工のことです。
繊維を格子状に織り込んでおり、5~6mm前後の格子状が生地を見てもわかります。
タフタ
縦横交互に交差させた織り方です。1平方センチ以内に何本の糸があるかによって、180Tなどと表現されます。
数字が高ければ高いほど糸の密度が高いことがわかります。
オックスフォード
縦横2本ずつ交互に交差させた平織の織り方です。
オックスフォードはタフタに比べて耐久性が強いので、テントのフロア素材に使われることが多いです。
デニール(D)とは?
デニールの数値が高いほど糸を沢山使用しており、生地が分厚く重くなります。逆にデニールが少ないほど薄くて破れやすくなります。
とはいえ、山岳用テントなど軽さが重要なテントの場合、折り方・加工を工夫する事で低いデニール値でも丈夫なテントを作ることができます。
テント・タープ生地に施されている加工は?
最後にテント・タープ生地に施されている加工について解説します。
ポリウレタン加工(PU加工)
PUと表記されることも多く、最もスタンダードなコーティング方法です。
テント生地の裏側の少しベタっとした面がコーティングされている面です。注意点としては加水分解という現象で、使っていなくてもコーティングが劣化していくことです。
加水分解は高湿度だと進みやすいので、濡れたときはできるだけ早く乾かす必要があります。また、摩擦によってもコーティングは劣化するため、コーティング面を地面に付けたままテントを引きずったりすることも避けた方が良いです。
出典:DOD
シリコンコーティング
主にナイロン生地にコーティングされます。
ポリウレタンのコーティングと違い、シリコンを繊維に染み込ませているので、ポリウレタンコーティングよりも防水性が高く、生地自体の強度も高くなります。シリコン素材自体が一般的にポリウレタンよりも高いのですが、シリコンコーティングをすると生地が滑りやすくなるので加工賃も高くなることが多いです。
ポリウレタン同様に加水分解はします。
出典:DOD
テフロン撥水加工
テフロン撥水加工はフッ素樹脂でコーティングする事を指します。
一番身近なのはフライパンでしょうか。
簡単にはがれる訳ではありませんが、汚れたまま放置すると水を弾きにくくなっていきます。
なるべく綺麗に生地を保つようにしましょう。
UVカット加工
大半のテントのフライシート素材に施されています。
その中でも光を90%以上ブロック、UVを99.9%以上カットするコールマンのダークルームテクノロジーは絶対に日焼けしたくないキャンパーにおすすめです。
テント・タープ生地のおすすめまとめ
テント・タープ生地は生地の素材・織り方・加工を総合的に見て、考える必要があります。
これだけ押さえておけば、テント素材のスペックを見たときにどんなシーンで使うのが適しているか、見えてくるかと思います。
例えばスノーピークのアメニティドーム。
フライシートの生地/75Dポリエステルタフタ
インナーウォール/68Dポリエステルタフタ
ボトム(床)/210Dポリエステルオックス
フライシートとインナーウォールは薄くて軽く、床面は生地が分厚く、オックスフォード織りで耐久性も高い。
キャンプ初心者の方がキャンプをして万が一雨が降ってきても耐える事ができ、止んだ後は早く乾きやすいテントである事が読み取れます。
キャンプギアセレクトではくわしい生地の種類も掲載しているので、ぜひスペック表を見比べてみてください。
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