キャンプにも慣れてきたし、今年は冬キャンプに挑戦したいという方も多いのではないでしょうか?
でも充分な装備を怠り、ノリと気合で乗り切ろうとすると、生死に関わります。
寒くて一睡もできなかった、寒すぎてキャンプ場の管理人に助けてもらった、という事にならずに済むよう、万全の冬装備を整えていきましょう。
今回は冬でも快適な夜を過ごせる最強寝袋(シュラフ)をご紹介します。
冬におすすめの寝袋の選び方も併せて解説するので、よかったら参考にしてみてくださいね。
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冬用シュラフ(寝袋)の選び方

冬のキャンプで快適に過ごすために欠かせない、冬用のシュラフ(寝袋)はどのように選べばいいのでしょうか?
寝袋には千円程度のものから5万円以上するものまで様々あります。
寝袋の素材や形状、対応温度をしっかり見て用途に自分の求める用途にあったものを探しましょう。
冬用シュラフの選び方①素材で選ぶ
出典:Amazon
まず一番最初に考えたいのは、寝袋に詰められている中綿の素材です。
主に化学繊維と、水鳥などの羽毛を利用したダウンの2種類に分けられます。
まずざっくり特徴をまとめます。
化学繊維 | ダウン | |
価格 | 安価 | 高価 |
保温性 | 低い | 高い |
収納性 | かさばる | コンパクト |
自宅での洗濯 | 〇 | △ |
化学繊維素材
出典:Amazon
化学繊維の寝袋は比較的安価なので、購入しやすいです。夏場など汗をたくさんかいても乾きやすく洗濯しやすいなど、メンテンナンスのしやすさはダウンに勝ります。
ですが、小さくまとめる事は難しく、冬に快適に過ごせる程の寝袋はどうしても重くて大きくかさばりやすいです。
車の積載に余裕がある方は化学繊維の冬シュラフでもいいですが、冬キャンプはストーブや防寒具などただでさえ荷物が増えるので、その辺りをよく見極めましょう。
ダウン
出典:Amazon
ダウンは保温性が非常に高く、寝心地がいいのが特徴です。
ただし、濡れてしまうと保温性が下がるので要注意。
ダウンの寝袋の場合、多くが『ダウンハガー650』の様に商品名の最後に数字がついています。
これはその商品のダウンの含有量で、多ければ多いほど暖かく、その分お値段も高くなります。
冬に使うのであれば最低でも600gはあるものを選ぶようにしましょう。
また、ダウン素材の寝袋は洗濯に注意が必要です。通常の洗濯洗剤は使用できず、ダウン専用の洗剤を使う必要があります。
詳しい洗濯の仕方についてはモンベルの解説ページをご覧ください。
冬用シュラフの選び方②対応温度で選ぶ
出典:モンベル
EU諸国で定められたシュラフの温度に関する表示規格『EN(ヨーロピアン・ノーム)13537』というものがあります。
ヨーロピアン・ノームには3種類の領域があります。
- 快適温度(コンフォート):寒さを感じず、暖かく快適に眠る事ができる温度
- 下限温度(リミット):成人男性が体を丸めて8時間眠る事ができる温度
- 限界温度(エクストリーム):成人女性が膝を抱えるほど体を丸めて6時間耐えられる温度
女性は「快適温度」、男性は「下限温度」を目安にして選ぶのがおすすめです。もちろん男性でも寒がりを自覚しているのであれば快適温度を目安にしましょう。限界温度は決して快適に寝られる温度ではないのであてにしてはいけません。
また、全てのメーカーがこのヨーロピアン・ノームの温度表示を採用しているわけではなく、メーカー独自の表示もあります。
有名どころでいうとモンベル、ナンガはEN(ヨーロピアン・ノーム)13537を採用しています。
冬用シュラフの選び方③形で選ぶ
続いて寝袋の形についてです。
主に封筒型と呼ばれる長方形のタイプとマミー型と呼ばれる楕円形のタイプに分かれます。
封筒型
出典:Amazon
側面と足の部分にチャックがついており、開くと布団の様になります。
身体との密着感が弱いので息苦しさが少なく、初めて寝袋を使う方でも違和感なく使う事ができます。
ただ、今回のテーマ『冬でも熟睡』を軸に考えると、身体と寝袋の間にどうしてもすき間が生じるので、あまりおすすめできません。
封筒型は2つ連結できるものや最初から2人用で大きいものなどがあるので、親子で使用する方も多いです。
ただこれは私のわんぱく娘に限った話かもしれませんが、寝相が悪い子はいつのまにか封筒型の寝袋からでてしまいます。
子ども用のマミー型寝袋の方が脱出せず、一晩中暖かく過ごせています。
マミー型
出典:Amazon
この寝袋に入った姿がミイラ(マミー)に似ている事からマミー型寝袋(シュラフ)と呼ばれるようになりました。
身体にピタッとフィットしているため、寝袋内での身動きは取りにくいです。
慣れるまでは少し狭苦しく感じるかもしれません。
ですがダウンのマミー型シュラフはとても暖かく、やみつきになります。
封筒型と比較すると高価なものが多いです。
冬用シュラフの選び方④メーカーで選ぶ

近年は主要なキャンプメーカーやNANGA、ISUKAなどの寝袋専門メーカー以外にもAmazonや楽天などで比較的安価な寝袋が販売されています。
それらが全てが悪いとは決して言いませんが、中には明らかにペラペラなのに-15℃まで対応しているなどと書いてある商品もあります。
本当に温度テストをしたのか疑わしいです。
素材や重さなどをしっかりチェックして本当に寒さに耐えうるものなのか、よく確認してください。
絶対に失敗したくない方は最初から有名メーカーのものを選んだほうが安全です。
冬でも熟睡!おすすめ最強寝袋(シュラフ)6選
以上のポイントを押さえて頂いた上で、いよいよ冬でも熟睡できる最強シュラフをご紹介していきます!
mont・bell(モンベル)『シームレス ダウンハガー800』
高品質な800FP EXダウンと、はっ水加工を施した超軽量シェル素材を組み合わせた軽量ダウンシュラフです。
- 超軽量
- 伸縮性が高い
- サイズ展開がある
シームレス ダウンハガー800の総重量は、1027gと超軽量。
ダウンの片寄りを防ぐための隔壁をなくした、画期的な「スパイダーバッフルシステム」。
伸縮率135%を実現しており、寝袋内であぐらがかける程伸縮が効きます!
伸縮なので基本的には体にピッタリくっついてくれて、マミー型の特徴である高い気密性は維持されています。
また、通常のサイズとは別に『女性用』と高身長の方用の『ロング』が用意されています。
女性用は通常版より多少安いのも嬉しいポイントです。
スペック
【素材】生地:10デニール・バリスティック エアライト®ナイロン・タフタ[はっ水加工]
中綿:800FP EXダウン
【重量】995g(1,027g) ※【重量】欄の( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
【カラー】レッド(SURD)
【サイズ】R/ZIP(右ジッパー)、L/ZIP(左ジッパー)
【収納サイズ】∅18×36cm(8.1L)
【適応身長】183cmまで対応
【快適温度】 -6℃
【使用可能温度】 -13℃
【機能】RジッパーモデルとLジッパーモデルから選べます。(ジッパー長170cm)/ジョイント可能モデルとジョイントできます/ジッパースライダーには生地の噛み込みを軽減するパーツを取り付けています/スーパースパイラルストレッチシステム(内側に搭載:伸縮率最大135%)
【付属品】長期保管用の専用ストリージバッグ
詳しい紹介はこちらの記事をご覧ください。

mont・bell(モンベル)『アルパイン バロウバッグ #0』
基本的には冬はダウンシュラフをおすすめしていますが、中には超高品質な化繊を使ったシュラフもあります。
それがこのバロウバックシリーズです。
おもな特徴はこちら。
- 3種類の繊維で暖かい中綿
- ダウンに比べると重い
- 比較的安価
3種類の太さの異なる繊維が複雑に絡み合っており、暖かい空気を蓄えてくれます。
重さが2000g近くあるので、車でキャンプに行かれる方におすすめです。
ポリエステル繊維一本一本にシリコーンコーティングが施されており、汗や雨で濡れても保温力をキープしてくれます。
冬でも快適に寝られるスペックで価格は2万円台と良心的なのも嬉しいポイント。
スペック
【素材】表地:40デニールスーパーマルチ・ナイロン・タフタ[はっ水加工]
中綿:エクセロフト®
【重量】1,875g(1,990g) ※( )内はスタッフバッグを含む総重量です。
【カラー】レッド(SURD)
【収納サイズ】∅22.8×45㎝(14.9L)
【快適温度】-9℃
【使用可能温度】-16℃
【適応身長】183cmまで
【機能】R(右)ジッパーモデル(ジッパー長150㎝)/スパイラルストレッチ™ システム
【付属品】コンプレッション可能なスタッフバッグ
詳しい紹介はこちらの記事をご覧ください。

ISUKA(イスカ)『ダウンプラス ニルギリEX』
登山愛好家に人気のISUKAは国内の寝袋専業メーカーです。
高品質の720フィルパワーのダウンをたっぷり700g使用したダウンシュラフ。
- ショルダーウォーマー
- 足元にダウンを多めに配置
- コスパが良い
シェルには肌触りが良く、丈夫でしなやかなポリエステルマイクロファイバー素材を採用し、保温効果の高い台形ボックス構造で仕上げています。
生地:表/ポリエステル100%
裏/ポリエステル100%
平均重量:1270g
羽毛量:700g(90/10 720フィルパワ-)
最大長:80(肩幅)×213(全長)cm
収納サイズφ20×34cmカラーネイビ-ブル-
くわしい紹介や実際に使用されている方のブログ・動画・SNSの紹介はこちらの記事をどうぞ。

ISUKA(イスカ)『エアプラス 630』
出典:Amazon
原色系の色が多い寝袋の中でタンカラーでしっとりした印象のシュラフですが、その実力は本物。
最低使用温度は―15℃。
収納袋には耐久性、耐摩耗性の高いコーデュラ素材を使用しており、タフに使えます。
生地:表/ナイロン100%
裏/ナイロン100%
平均重量:1,030g
羽毛量:630g(90/10 800フィルパワ-)
最大長:80(肩幅)×213(全長)cm
収納サイズ:φ20×34cm
カラー:タン
その他の温度帯など詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。

NANGA(ナンガ)『オーロラライト750DX』
出典:Amazon
寝袋といえばこのメーカーという人も多いのではないでしょうか?
ナンガの寝袋は高価ですが一生モノである事は確かです。
オーロラライト750DXの主な特徴はこちら。
- 永久保証
- 蓄光樹脂を使用したYKKの噛みにくいジッパー
- 防水性の高い表面素材
- サイズ展開あり
期間を限定せず、有料で修理やメンテンナンスを受ける事ができる永久保証が売り。
ジッパーはYKKの噛みこみ軽減パーツを使用、蓄光樹脂で暗闇でも見つけやすいようになっています。
また、表面の素材はオーロラテックスⓇという多孔質ポリウレタン防水コーティング加工を施したナイロン生地を使用。
濡れに弱いダウンの特徴を考慮し、しっかり保温性をキープします。
また、NANGAもサイズ展開があるので自分にフィットしたサイズを選ぶことができます。
快適使用温度 /DX:-8℃ / -16℃
下限温度:SPDX:-22℃※SPDXは快適使用温度のみ
ダウン:DX:スパニッシュダックダウン90-10% (760FP)
SPDX:ポーリッシュグースダウン93-7% (860FP)
生地:表地:15dn オーロラテックス®
裏地:15dn リップストップナイロン
内部構造:台形ボックスキルト構造
ダウン量:750g
サイズ:ショート ※REDのみ
最大長:203 X 最大肩幅80/cm(身長165cmまで)
レギュラー
最大長:210 X 最大肩幅80/cm(身長178cmまで)
ロング ※TQSのみ
最大長:228 X 最大肩幅85/cm(身長185cmまで)
収納サイズ:φ19 × 31cm 付属品:ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ付き
総重量:約1,200g引用元:Amazon
詳しい紹介はこちらの記事をご覧ください。

まずはオーロラライト600DXを購入して、これでは物足りない、寒いと感じたらダウンを足す(有料)という方法もあります。

NANGA『LEVEL8 -20 UDD BAG』
いい意味で型破りな新世代シュラフが登場。
「これまでやってきた製品づくりは正しかったのか?」という問いを元に、NANGAの研究機関(NMLナンガマウンテンラボラトリー)が完成させた最新シュラフです。
特徴だらけなので一部をご紹介!
- ファスナーの位置は胸より高い位置
- ショルダーウォーマー+ウエストチューブ
- 背面縦型ボックスキルト
ファスナーはサイドについているもの、という常識を疑うセンスは流石としか言いようがないです。
冷気が通り抜けやすい部分にはしっかり障壁を設置。
背面だけ縦型になっているのもかなり斬新ですよね。
保温力が低下しかねないダウンの偏りを抑える事ができるそうです。
最高の寝袋メーカーと言われながらも、さらなる企業努力を重ねるNANGAに今後も目が離せません。
快適使用温度 /下限温度:-11℃ / -20℃
生地:表地:10D リサイクルナイロンシレ撥水加工
裏地:10D リサイクルナイロンシレ撥水加工
内部構造:ディファレンシャルボックスキルト
ダウン量:950g
サイズ:レギュラーのみ
最大長:220 X 最大肩幅00/cm(身長180cmまで)
収納サイズ:φ21 × 41cm 付属品:ショルダーウォーマー、ドラフトチューブ、ウエストチューブ、チタンスパッタリング材
総重量:約1,540g
まとめ
この記事では冬キャンプで快適に寝られる最強寝袋・シュラフを紹介させていただきました。安い買い物ではないので悩みますが、とことん納得のいく寝袋に出会えることを願っています。
冬でも使いやすいソロテントのおすすめ7選が知りたい方はこちらの記事をどうぞ。

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